2025年度のふりかえり
やったこと
実践QGISの執筆
3月ごろに多少の血を吐きながら(比喩)書いた。3冊目になるとドーパミンが出なくなるのか、あるいは技術的な難易度が高くないからか、筆が遅かった。Code Completionで補間される文章が自分の考えとは異なることが多くて切ったりした。つまり生成AIは利用していないオーガニック本である。なお出版直後に出版社が破産していまだに原稿料は一切得られていない。債権者になるという貴重な経験が得られた。
Kumoyの企画・開発・リリース
自分が何をやりたいのか・やるべきなのか怪しい時期があって、その中で自分が今いる場所でやるべきだと思ったソフトウェア。構想、開発、そしてリリースまでした。昨今話題の生成AIが解決してくれる部分はごく僅かだった(Biz面でも、Dev面でも)。PoCは楽しかったり、政治が大変だったり、設計が楽しかったり、設計が不安だったり、人事異動があったり、機能開発は楽しかったり、仕方ないから作る機能はモチベが出なかったり、終わりが見えなかったり(無い)、ゼロイチというものの辛みの一部を味わった。8割がた出来たな、と思ってからが果てしなかった。この1年は潜ってこればかりやっていた。
MapLibre User Group Japan
オンラインイベントをやった
https://mug-jp.connpass.com/event/345527/
https://mug-jp.connpass.com/event/359207/
FOSS4G Japanあたりでオフラインイベントやろうと思ってたが中止して、その後活動休止した。余暇を余暇として過ごしたくなった。
家を買った
中古戸建を買った。アパートの家賃に消えるくらいなら多少資産にしておくか、くらいの気持ちで買った。中古なのでローンのために生きるようなローンは必要なかった。昨今の金利の情勢を見るとなかなかよいタイミングだった。中古住宅を買ってリフォームして売る業者をアテにしてはいけないことを学んだ(事務、施工、全てハチャメチャだった。でも大変な仕事だと思う。建物だけはよかった)。
Cloudflare Workers Tech Talk / Hono Conf
久々に、すっげーたのしー、となったイベントだった
20年ぶりくらいに水泳をはじめた
妻に付き合ってプールに行き始めたら自分の方が張り切って泳いでいる。 かなりの全身運動なのでよい。真夏は涼める。一種の瞑想にもなる。
15年振りくらいにスキーをはじめた
冬に楽しみがあると道北の生活が豊かになるかなと思って、高校の頃のスキー板など一式で開始。 やや面白くて中古で板を買った。太いやつ。週末に山に行くルーチンができた。なお山まで車で20分。
ふりかえり
- 現職でエンジニアになって丸6年経った。CTOとしてはほぼ3年。あまり振り返りたくない年だった。負荷が大きかったのか、人間関係か、年齢か、あるいは何かに飽きたのか、はたまたAI疲れか…、夏頃からずっとローテンションである。去年のふりかえりを見るとびっくりするほど元気だったのでびっくりした。
- 成果は、プロダクトを作り始めて、リリースまでしたことだけ。ひとりでやったわけじゃないし、Biz面はほぼお任せだった。じゃあひとりでは何も出来ないのか、と卑下するつもりはなくて、そのリソースで出来ることをやるんだろうと思う。
- 趣味は色々やっててよいなと思う。ある種の逃避・瞑想という側面もあったかもしれない。OSS開発もAI使ってアウトプットを増やせている、たのしい。なのでGeospatialとか、技術自体に飽きているということはなさそうである。
2024年度の振り返り
やったこと
位置情報デベロッパー養成講座を出版

MapLibre Meetup Japan #03 @Tokyo
AWS Community Builder - Serverlessに選出
AWS Community Builderになれました!
— Kanahiro Iguchi (@kanahiro_iguchi) 2025年3月5日
Serverless部門です!
コミュニティをビルドできるようがんばります! pic.twitter.com/XHTysg0obx
AWS資格をいくつかとった
- Solutions Architect - Associate
- Developer - Associate
- AI Practitioner
お仕事: れきちずの開発
同僚のデザイナーのプロジェクト。HTML/JSで書いていたのをSvelteに置き換えつつ、インフラをお引越ししつつ、機能追加。
お仕事: QGIS LAB の設計開発
SvelteKit on AWS LambdaでコスパよくSSR
アーロンチェアを買った
高い

ふりかえり
- 手を動かして何かを作ることでしか学べないということを実感した年。自分自身もそうだし、CTOという立場で組織を見ていても、そう思った。生成AIがあってもこのことは変わらない。
- CTOとして丸2年経過したところ。最初は何すればいいのかよくわからなかったけど、ここ1年はあるべき姿がわかってきたかもしれない、気のせいかもしれない。日々の仕事での学びが最も大事だけど、会社は学校ではないという、この相反する何かに悩んだ1年だった。
- 生成AIによりアプリケーション開発のコストが下がった。コードを書くこと自体に価値を見出す人には楽しくない世界になりつつあるのかもしれないけど、自分はアプリケーションの統合に関心があって、そのコストが下がっているというのはすごく喜ばしいことで、去年より開発が楽しくなった。
- 今までは「エンジニア」を自認していたけど(今でも間違いなくそうであるが)、ビジネスへの関心が強くなってきた。生成AIである意味「ひとりでなんでも出来るようになってきた」この時代、事業に興味が出ないということがあるだろうか(いや、ない)。ところで技術への関心が弱まっているわけではなく、むしろ強くなっている。GISたのしい、Webたのしい…。ビジネスチックな個人開発でもやりたいところ。
2023年度の振り返り
去年
やったこと
- CTOを拝命
- SaaSの企画
- FOSS4G 2023 Prizrenでコソボへ、登壇した
- Software Designの連載
- 国内イベントでもやたらと登壇
- 自分のブランドとしてのドメインを取得してお遊びアプリを立てている
- OSSで出したものがけっこうウケる
- クラウドコンピューティングにちょっと詳しくなる
① CTOを拝命
なにかの間違いで執行役員CTOとなった(記事執筆時点で1年経過)。とはいっても、20人程度で受託開発をしている組織のCTOは、一般で言われるCTOとは責務や能力が結構違うと思う。「自分なんかザコですよ」と卑下するつもりはないが、一般的なエンジニアとしての技術力は世間のCTOには敵わないだろう。ただし地理空間情報分野で言えば、「チョットワカル」と言えるかもしれない。一方、責務はおそらくけっこう違っていて、私の場合は技術で組織を引っ張るというよりは、背中を押す(=底上げする)立場である。どちらが優れているとかいう議論ではない。これは規模や事業形態(受託or自社サ)というよりは、所属しているエンジニアの層や文化で変わってくるものと思う。前年から引き続きエンジニアリングマネージャーとして10名未満のチーム運営を兼務していて、どれだけこの役職にコミット出来たかというと、疑問符は1,2個つくかなぐらいの達成感である。2年目も引き続きの役職となる。
この1年を経て、1年前のいくつかの組織についての記事を読み返すと、恥ずかしくなる怪文書がそこにはあったので、消した…。自戒の意味では残すべきなのだろうが、間違って発掘してしまった方に迷惑なので、消した。過去を振り返って拙さを感じるのは成長の証かもしれない。
②SaaSの企画
思いつきの上に多少の論理を重ねた企画を軽い気持ちで提案してみたら「YOUやっちゃいなよ」となった。やった。色々あった。いわゆるフルスタックなエンジニアリングをすることになり技術力がついた。
③ FOSS4G 2023 Prizrenでコソボへ、登壇した
登壇した

有名なエンジニアと会えたりもした

④ Software Designの連載
位置エン本の出版をきっかけにお声がけいただいた。せっかくなので所属企業で希望者を募ったりしてみた。10回の連載で、特に問題なく全連載が終了した。入稿前データをもとにしたZenn本が読めるようになっている。
振り返ってみて、1回ずつに締め切りが設定されて遵守するのは各個人の責任である連載だからなんとかなったが、これが1冊の共著を作るとなると、希望者を募るというアプローチでは無理だなと思った。文脈を考慮して執筆しないとならないが、よっぽど余裕を持ったスケジュールにするか、前倒しで進めるような人が集まらないと、それがたぶん出来ない。そんなわけで感想としては共著は絶対むずかしい、みなさんどうやっているのだろう。
⑤ 国内イベントでもやたらと登壇

イベントは、会社がらみが8割、趣味2割という感じ。ただし発表内容は8割がた趣味。スライド作るのが速くなった。
⑥自分のブランドとしてのドメインを取得してお遊びアプリを立てている
このかっこいいドメイン。
タイルを配信したりしている。
月の表面・標高データは上記ドメイン下のタイルサーバーで配信。
また、chiitilerという私が盆栽のように開発しているタイルサーバーも稼働させていて、以下で見ることができる。
https://spatialty-io.github.io/chiitiler-demo/
多少のインフラ代は払っているが、安く済ませている。
- Cloudflare: 1000JPY
- AWS: 500JPY
これは楽しい!はやくやっておけばよかった!
⑦ OSSで出したものがけっこうウケる
なんの役に立つかわからんが面白いと思ったから作るのが楽しいし、案外ウケたりする
⑧ クラウドコンピューティングにちょっと詳しくなる
契機は②のSaaSを事実上ひとりで作らなければならなくなった時に必要に迫られて使ったことと、HonoをLambdaで動かしてキャッキャし始めたあたりだろうか。AWS Lambdaを中心にサーバーレス構成に傾倒したり、Cloudflareで遊んだり、そしてなんといってもコンテナイメージをAWS Lambdaで動かす遊びをずっとしてたりする。builders.flashに寄稿させていただいたりもした。
仕事で必要だったのでクラウドプラクティショナーも取った。自動車の免許の学科試験くらいの難易度。
終わりに
こう見るとなかなか濃厚な1年で、1年前を振り返って、エンジニアとして一番出来ることが増えた1年だったと思う。今年はどうなるかな。